喘息(ぜんそく)の正しい知識と治療についての総合サイト

監修:国際医療福祉大学臨床医学研究センター教授/山王病院アレルギー内科 足立 満 先生

ASTHMA MEDICINE 喘息(ぜんそく)の薬

発作を予防するための薬

治療の主役は吸入ステロイド薬

喘息治療は気道炎症と気道狭窄(せまくなっていること)をおもにターゲットとしています。
中でも喘息の本態である炎症に対する治療が中心で、強力な抗炎症作用を持つ吸入ステロイド薬が基本となっています。その他に、気管支を広げる長時間作用性β2刺激薬やテオフィリン徐放薬、アレルギー反応を抑える抗アレルギー薬などがあり、状態に応じて吸入ステロイド薬と併用します。

【長期管理薬】
薬剤の体内への浸透イメージ ・吸入ステロイド薬
吸入ステロイド薬は強い抗炎症作用があり、喘息治療に欠かせません。
この薬は、ゆっくり、じわじわと効いてくるので効果が出始めるまでに3日~1週間ほどかかり、やめると効果がなくなってしまうので長期間、毎日続ける必要があります。
ステロイドというと副作用を心配する方も多いですが、吸入薬なので気道に直接とどき、内服薬と比べて用いる量が非常に少なくてすみ(約100分の1)、全身への作用が少ない薬剤です。ただし、吸入後は口の中に残った薬を洗い流すためうがいが必要です。

・長時間作用性β2刺激薬
β2刺激薬は気管支を拡張する薬です。効果が速く出る短時間作用性のものは発作治療薬として使われますが、効果が長く続く長時間作用性のものは長期管理薬として毎日使用します。長時間作用性β2刺激薬は吸入薬、内服薬、貼り薬があり、吸入ステロイド薬と一緒に使用します。動悸や手のふるえなどの症状が現れる場合があります。このような症状が出たら主治医に相談しましょう。

・吸入ステロイド薬/長時間作用性β2刺激薬配合剤
吸入ステロイド薬と長時間作用性β2刺激薬が一緒に配合されている吸入薬です。気道の炎症をおさえる効果と、せまくなっている気道を広げる効果が同時に得られます。別々に吸入するより効果が高くなることが分かっています。

・ロイコトリエン受容体拮抗薬
気道を収縮させたり、炎症を引きおこしたりするロイコトリエンというアレルギー反応によって生じる物質のはたらきを邪魔します。それにより気管支が広がり、また炎症もおさえられます。喘息の合併症として多いアレルギー性鼻炎の治療薬としても使用されます。

・テオフィリン徐放薬
気道を広げる作用と、炎症をおさえる作用の両方を持っています。徐々に溶けるタイプの内服薬で、作用が長時間持続します。血中のテオフィリンの濃度があがりすぎると中毒症状が出ることがあるので、医師に指示された用量・用法を守りましょう。

・抗IgE抗体
気管支喘息の原因になっているIgE抗体という体内の物質のはたらきをおさえ、気道の炎症をしずめます。高用量の吸入ステロイド薬など複数の治療薬を使用していてもコントロール不十分な難治性の患者さんに用いられます。2週間または4週間ごとに病院・診療所を受診して、皮下に注射する薬です。

・抗アレルギー薬(ロイコトリエン受容体拮抗薬以外)
気道炎症の原因となるアレルギー反応をおさえます。さまざまな種類があり、最もよく使われるのはロイコトリエン受容体拮抗薬ですが、その他にもメディエーター遊離抑制薬や、ヒスタミンH1受容体拮抗薬、トロンボキサンA2阻害・拮抗薬、Th2サイトカイン阻害薬などがあります。個人の症状に合った薬が用いられます。

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