チェック!COPD 気になるCOPDの診察や検査 お医者さんに聞いてみた
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COPDの診察や検査ってなんとなく
大変そう、と思っていませんか?

COPDは放っておくと
症状が進んでしまい、
日常生活に支障が出ることも。
また、高血圧や糖尿病などの
生活習慣病を合併していることも
多く*、少しでも気になったら
早めの受診をおすすめします。

具体的な診察や検査の流れ、
気になる禁煙のことなどを
呼吸器専門医の川山先生に
聞いてみました。

川山智隆先生

久留米大学医学部内科学講座呼吸器・神経・膠原病内科部門 教授 COPDをはじめとする慢性的な肺の病気が専門

  • Tanimura K. et al.: Ann Am Thorac Soc. 13(3): 334-341, 2016

COPDの診察や検査って何をするんですか?

患者さん

最近よく息切れするんですが、ひょっとしてCOPDですかね?

でも、病院へ行くほどではないかも…

先生

気になったら、気軽に相談してください。
COPDの診察や検査は意外と簡単ですよ。

問診

まず、いつ頃からどんな症状が
あるか、詳しくお聞きします。

患者さん

問診ではどんなことを聞かれるのですか?

先生

COPDの原因である喫煙の状況について伺います。どのくらいの期間にどのくらい吸っていたか。
その他、仕事に関すること(ほこりっぽい所での仕事歴がないか)や子どもの頃にぜん息と言われたことはないか、などを確認します。

事前にご自分でチェックしてみるのも良いですね。

肺機能検査

問診でCOPDの疑いがある場合には、肺機能を確認する
「スパイロメトリー」と呼ばれる検査を行います。

先生

次は肺機能検査です。

患者さん

なんか、大変そうですね。

先生

そうですね。
ちょっと息を吹き込むのに頑張ってもらう必要がありますね。

患者さん

何を検査しているのですか?

先生

スパイロメトリーは、大きく息を吸ってもらったり、吐いてもらったりして、
息を吸う力、吐く力、酸素を取り込む力を調べる検査です。

レントゲン検査
血液検査

他の疾患や合併症がないかを確認するために、肺のレントゲン検査(胸部単純X線検査)や血液検査を行います。

患者さん

COPD以外の病気の可能性もあるのですか?

先生

レントゲン検査では、特に肺がんをはじめとする他の肺の疾患がないかを確認します。血液検査では、ぜん息や肺炎がないかなどを確認します。

検査結果を踏まえて
治療プランをご提示します

COPDの治療方法は?

患者さん

COPDってどんな治療をするんですか?

先生

検査結果や症状に応じて、「禁煙」や「薬物療法」「運動療法」などの総合的な治療を継続的にサポートします。

禁煙のすすめ

喫煙されている患者さんには、原因を取り除くために禁煙をおすすめします。
しかし、禁煙をしたからもう安心、逆に、禁煙できないからもうダメ、ということはありません。
禁煙以外にも、適切な治療のために定期的に通院していただくことが大切です。

薬剤を用いた治療

COPDの治療は基本的に吸入薬を用います。
患者さんの症状の重さや合併症によって、使用するお薬を選んでいきます。
医師が止めても良いですよと言うまではお薬を続けていくことが大切です。

呼吸リハビリテーション

運動療法・栄養管理などを総合して、呼吸を楽にし、日常生活の質をあげていくための治療方法です。
患者さんと医師や医療スタッフが協働して疾患を管理し、健康状態を維持・回復していくことを目的としています。
薬物治療や酸素療法との併用で上乗せ効果が得られるといわれています。

まだまだ知られていないCOPD

COPDの一番怖いところは、病気としての認知が低く、見逃されがちなこと。生活習慣病の陰に潜んでいる場合もあります。自覚症状がないまま、知らぬ間にCOPDになっていることも。

喫煙者や喫煙経験者、あるいはほこりっぽいところでお仕事をされる機会が多い方。昔、ぜん息と言われた方は、一度肺機能の検査をおすすめします。

肺の健康寿命を延ばすためにも、この機会に早めの受診と治療を考えてみてはいかがでしょうか。
検査は簡単にできますし、早期に異常を発見できれば、治療の選択肢が広がります。

呼吸器専門医がいる医療機関は全国各地にありますよ。

監修:
久留米大学医学部内科学講座
呼吸器・神経・膠原病内科部門
教授 川山 智隆 先生

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